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2015-02-04

成長なんて読みきれない

久しぶりの記事です。
1月末の決算ラッシュで、保有株の明暗がわかれました。FPGの決算は誰も想像できませんでしたし、エイジアの軟調も想定外でした。このように決算に一喜一憂せざるを得ない状況をみて、これは要するに「成長なんか私には読みきれない」ということではないかと考えるようになりました。

成長、ビジネスモデル、割安
この3つは私の大切な判断軸ですが、この順番通りの優先度を持っています。ビジネスモデルが企業の収益を守り、割安が株式市場の波から守りますが、株価に直接影響をあたえるのは成長です。
ですので、仮にビジネスモデルも割安の見立てを間違わなくても、成長を見誤ればパフォーマンスに大きく影響を与えます。

成長なんか読みきれない
企業分析依頼をされる方の中には、「この企業は成長しますか?」と聞いてくる方がたくさんいらっしゃいます。
私なりに「売上の元になるニーズ」などを分析して一定の見解を出してきましたし、その見解を元に自分自身も株を買ってきましたが、今回のような想定外のブレが当たり前のように起こります。これは要するに「成長は読みきれない」ということで、「そんなもんだ」と捉えるべきことなのではないかと思うのです。

平均値で勝つ
一方で「成長を全く読めない」と言っているつもりもありません。これまでの実績、売上の元となるニーズ。こういった分析をもとに丁寧に銘柄を選定すれば、成長度合いの平均値を上げることは可能です。つまり「全て勝つ」ことを目指すのではなく、「平均値で勝つ」ことを目標を変更することで、決算に一喜一憂しないで済むようになるのではないでしょうか。

まだ試行錯誤中で、これで行くと決めたものではありませんが、これからしばらく「成長なんか読みきれない」「平均値で勝つ」という視点を加えて、投資を考えていこうと思います。

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投資一般」カテゴリの記事

コメント

エイジアは保有しますか?評価も4からダウンしますか?

ヒロトさんはどう思いますか?

すぽさん、こんにちは。

この記事のタイトルは、なかなか考えさせられました。

最近、「成長株が注目を浴びる展開はそろそろ終わりに近づいて着ているのではないか」「資金が流れる銘柄の傾向が変わるのではないか?」という想いがあったからです。

勝手な推測ですが、この時期にすぽさんが「成長は読みきれない」という背景には、成長が容易に読める割安株がほとんど上がってしまって、売買の候補に上がる割安株は、成長性を読みづらい業種のものしか残ってないというのもあるのではないかという気がしています(エイジアや山田コンサルティングは何となく読みづらそうな印象を持ってます)。

すぽさんの記事を見て、市場のトレンドが変わる時期に来ているのかなと何となく思ってしまいました。ただの勝手な憶測ですが。

消費税増税の影響で売上が落ちているとのIRの回答があり実際に粗利益率はそんなに落ちてないのでシェアが下がって落ちてるわけではないのでそんなに心配はしておりません。会社の規模から売上にばらつきが出るのは仕方ないですが思っていたより景気動向に敏感に反応してしまうのでストックビジネスを強化して欲しいですね。
ROEが高く今後の長期的な成長、ビジネスモデルが崩れた訳ではないので4のままで保有します。
来期の消費税等を考慮すると短期的には厳しい判断になると思うので安くなったらそこで納得して買い増し出来るかどうかですね。

すぽさん、こんばんは。銘柄分析、いつも参考にさせて頂いております。
今回、たしかにエイジアの伸びがいまいちだったようですが、FPGは驚嘆する数値でしたね。明日はたしかシュッピンの3Qでしょうか、株価がかなり上がっているだけにどうなりますことやら。
表題の件ですが、個人的には、インデックス比較の成績もさることながら、少なくともFPGの読みだけでも十分すばらしいと思っております。ジョージソロスでさえ「私も人並みに失敗する」と語っています。すべてバッチリ当てたらすぽさんブログで評価後に株価急騰!みたいになってしまい、良いと思っても安く購入できなくなってしまいますので、ほどほどに(笑)お願いします。今後とも分析楽しみにしております。


時々拝見しております。私もエイジアを保有しています。人件費増に関しては会社側も数値化が可能であり、会社の想定内かと思われます。1Qでこれが株価に織り込まれ、2Qで数値が会社予想に到達したことから3Q期では人件費増を克服した利益増が期待され株価が15%程度上がったと考察します。3Qでの問題は売り上げの伸びがコンセンサスまた前期比で減ったことが最も大きな問題かと推察します。これが正しいと仮定すると、これから売買やホールドを行うための根拠は、3Qの売り上げ減少が一時的か否か、に集約されます。エイジアからみたクライアントの売り上げの減少、クラウドへの投資の減退は、今後のさらなる消費増税を考慮すると負のイメージが先行します。一方で人員増によるクラウドサービスのシェア拡大はエイジアのその優位性から十分に期待されます。新商品に関しては不透明感が強いですが。積極的に買い増しする根拠は無いものの、直ちに売却する理由も見当たらず、しばらくホールドする予定です。すぽさんのご意見を頂ければ幸いです。

>ヒロトさん、タカさん、かんすけさん
コメントありがとうございます。皆さんの考えが聞けて大変嬉しいです。
記事アップを優先したため、私のエイジアについての見解は別途書かせていただきます。お待ちください。

こんばんは、すぽさん。
そして他のエイジアの件で議論されている方もこんばんは。

私もエイジアを所有しておりまして、
色々考えておりましたので、
今回のエイジアの件がコメントで盛り上がっておりましたので、
興味を持って拝見しました。

決算後、おもわずIRに電話をかけたり、
予想通りの暴落にげんなりする記事を、
自分のブログでも露呈させています。
右往左往してしまう自分が情けないですが、
狼狽売りなどしなかった点だけでも褒めてあげたいと思っています。
なんともレベルの低い話で恐縮ですが・・・。

かんすけさんの考察と私も同じ考えで、
今回の根源は売上が減っていることが問題だと捉えています。
そして私は会社側とのやり取りを通して、
増税影響という一過性であるという評価を支持することにしました。
もし一過性でなく、当社の競争優位性が損なわれているとすると、
利益率に影響していると考えましたが、
そこには影響がみられません。
利益率が維持されていることから、
私は現時点ではそこまで悲観はしていません。
但し、ストック型で安定しているという判断は、
少々色眼鏡で、実際にはここまで小さな会社だと、
どうしても外部要因にさらされてしまうなという新たな認識をしました。
ただこれは小型株の宿命ですし、
こういう凹凸を経ながら成長していくものと割り切っていますから、
大きな問題視は不要と判断しました。

最近ECの小売りといって連想される通販などだけでなく、
システム運用や自動車関連のコミュニティー運営など、
業態や用途も幅が出てきており、その点も有望だなと感じています。
収支にはまだまだ貢献力は弱いとは思いますが。

すぽさんの見解を、一読者として、私も楽しみにしております。

いつも、多くの分析依頼に、ご自身のエントリーに大変お疲れ様です。

こんにちは。

 何年ぶりかで投資ブログをいろいろ見ているうち、こちらに辿り着きました。実績と言い内容と言い、いや素晴らしい!私も邱永漢氏に触発されて成長株投資を始め、かれこれ四十年近くなりますが、この興味深いエントリーを読んで、コメントする気になりました。

 意地悪な言い方をすれば、「成長なんか読みきれない」というのも「平均値で勝つ」というのも、実際に少しでも株式投資をした事のある人間にとっては、至極当たり前と言えば当たり前の判り切った話で、私が面白いと思ったのは、これだけ永年に渡る素晴らしい実績のある投資家であるすぽさんが、その当たり前の判り切った話を、なぜこの期に及んでエントリーしたのか、ということです。そこには、きっと投資家としての、この文章では「読みきれない成長」があるに違いない、そう読んでいて直覚しました。

 或はとんでもない勘違いかもしれませんが、私が思うに、この文章を書いた着想の核心を成すものは、恐らく次のバフェットの言葉で言われている事ではないでしょうか。

「最も重要なのは、 自分の能力の輪をどれだけ大きくするのかではなく、 その輪の境界をどこまで厳密に決められるか。 自分の輪がカバーする範囲を正確に把握していれば投資は成功する。」

>ヒロトさん、タカさん、かんすけさん、まるのんさん
エイジアの評価についてです。結論から言うと4.0のままで良いと考えています。

エイジアを考える際に一番大切なのは「ストック型」のビジネスモデルです。
まるのんさんのHPで、ともさんという方が書かれていた、エイジアとのやりとりメールの中に「クラウドを中心とした70%以上の継続性の高い売上構成」という表現がありましたが、エイジアの決算説明会資料のP19からも「クラウド」+「保守」=7割がストック的な収入であることが分かります。
http://www.azia.jp/ir/pdf/ir_2014_11_19.pdf

しかし、この中身を細かく考えると、エイジアのシステムの料金体系は「基本使用料」と「従量課金」になっていることに気づきます。つまり、顧客がメルマガを発信しないとその分だけ売上が下がるということで、IR資料が言っている「消費増税に伴う売上減」というのはこのことです。
つまりエイジアのストック型は「ストック型だが景気の波を受ける」という特徴があり、今期はそのマイナス面が出たということです。

一方、今後を考えた時、このストック型のモデルが壊れたわけでもありませんし、値下げを余儀なくされているわけでもありません。
顧客の感覚で言えば「契約はもちろん継続。状況に合わせてまた不定期でのメルマガ発信を行いたい」ぐらいの感じではないでしょうか。
また、ストック型はその名の通り基本的に積み上がっていくビジネスモデルでありこれ以上下がるということは考えづらいと思います。

タカさん、えびすさん、 免努苦斎さん、コメントありがとうございます。
別途お返事を書かせていだきますね。よろしくお願いします。

>すぽさん
こんばんは、まるのんです。
いつもながらの鋭い評価で大変勉強になりました。

私は『新規の』PKG導入やサービス利用の面で、
増税反動減を受けた冷え込みが影響しているということを、
なんとなく前提として考えていました。
しかし確かにすぽさんの仰るように、
従量制部分においてもあまり使わなかったことが影響したと考える方が、
自然ですね。顧客は増税反動減を気にして配信を控えたかもしれませんし、
そもそも、一般消費者の消費マインドが冷え込んでいる中で、
無理な販促をかけても費用対効果の効率が落ちるということもあるかもしれません。

いずれせによ、こういった状況が長期的に続き、
今後企業はメールなどの一般消費者とのチャネルがなくなるわけではなく、
むしろそれが生命線ですから、
そのツールとしてエイジアは今後もありつづけるという意味で、
やはり一過性であるという自信がより強くなりました。

また、こういったシステムの場合、一旦導入してしまうと、
自社の販促のための運用ややりたいことはある程度定型化されているはずで、
わざわざ都度他社との製品を比較して判断することも考えにくい点も魅力と思います。
スイッチングコストとして費用というコスト面ではさほど要しないかもしれませんが、
ステークホルダーであるシステム運用者や配信に関わる企画を司る方など、
運用が変わることに対する精神的な壁がそこにあって、
それも当社の優位性を担保してくれているのかなと評価しています。

色々気付きにある見解をありがとうございました。
今後とも、応援しております。

タカさん、えびすさん、 免努苦斎さん

コメントありがとうございます。久しぶりの記事なのに、分かりづらいテーマで申し訳ありません。
この記事で一番言いたかったことは「わからないものはわからないものとして受け止めたい」ということです。
この代表格が「株価」です。株価はわかりません。私の売却戦略は邱さんの教えに従い「2倍になったら半分売る」ですが、これは半分は合理的に判断するが、「分からない流れ」にも対応するという意図があります。残り半分は気楽に保有し気が向いたら売却するという方針で、バブルも許容できるようにしています。
で、「成長の分からない部分」についても、これと同じように考えるべきではないかと思ったということです。
「人事を尽くして天命を待つ」ではありませんが、「分析を尽くして成長を待つ」という考え方が必要なのかもしれません。

 私なぞは読み切れないからこそ長期投資家になったといっても過言ではないので、どうやらスタート地点が全く違うようですね。ずぼらな私とは違って非常に緻密な考え方をする方とお見受けしました。それが同じような結論に至ると言うのも面白い。「分析を尽くして成長を待つ」というのはまさに我が意を得たり!、我が投資法の要諦であります。ということで大変失礼いたしました。

「人間は、厳正な智力を傾けて、曖昧さの裡に遊ぶ様に出来ている。」

まるのんさん

>スイッチングコストとして費用というコスト面ではさほど要しないかもしれませんが、
>ステークホルダーであるシステム運用者や配信に関わる企画を司る方など、
>運用が変わることに対する精神的な壁がそこにあって、
>それも当社の優位性を担保してくれているのかなと評価しています。

その通りです。こういう些細な顧客の感情や状況が、企業の命運を握るビジネスモデルをつくるのだと思っています。(ということが面白くて、私はビジネスモデル分析にはまっています。)

免努苦斎さん
>「人間は、厳正な智力を傾けて、曖昧さの裡に遊ぶ様に出来ている。」
素敵な格言ありがとうございます。曖昧さの許容力が人間らしさですし強みですよね。
邱永漢さんがきっかけで成長株投資を始められたとのことでお話出来て嬉しいです。今後もよろしくお願いします。

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