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2014-06-03

PBR1以上での増資はお得

先日のエントリで「時価増資」という視点が抜け落ちていました。(恥ずかしい・・・)

時価増資では、時価総額と純資産の比率(PBR)が重要になります。PBR1以上の増資は既存株主にとっても、お得なハナシです。

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図は、50%分の新株発行(増資)を行った場合です。PBR1の場合は、先日のエントリで書いたとおりで、純資産は150%に、株数も150%になります。

ところがPBR2の場合は様子が変わってきます。増資は時価で行われるわけですから、株式50%分の増資というのは、金額にするとPBR1の時の2倍を意味します。つまり、50%×2=100%分の金額が市場から調達でき、純資産は200%になります。しかし株数は150%にしかなりません。

50%の増資で、純利益を50%以上増やさなければならないという点は変わりませんが、資本増加は+50%ではなく、+100%ですのでそれを使って50%成長させれば良いということになります。

というわけで、改めてFPGについてです。約20%分の増資ですが、PBRが5ぐらいありますので、純資産の部は一気に2倍(+100%)になります。FPGの増資は「スキーム組成の資金調達」を広げるための増資です。資本が2倍になれば、資金調達枠が20%以上広がるのは容易に想像できますし、資金調達枠増が業績に直結します。

というわけで、「②株主に影響がない増資」と書いてしまいましたが、「③株主にプラスの増資」と考えて良いと思います。

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コメント

 毎日楽しく拝見させて頂いております。FPGは私も、少しばかり購入しました。。。ただ増資前でしたので、結構な下落していますが、下がれば買い増しする予定です。

さて、1銘柄保有している企業を分析して頂きたくコメントさせて頂きました。 6088のシグマクシスなのですが、企業コンサルメインの会社で、三菱商事系の子会社なのですが、すぽさんはこの企業をどう分析されますでしょうか? お時間あるときで結構ですので宜しくお願い致します。

また、先日コメント欄にて分析されておりましたDVXですが、
近々、大手が参入するとのうわさがはいっておりますが、それでも評価的には前回と変わらぬ分析になりそうでしょうか?参考までにご意見頂ければ幸いです。

宜しくお願い致します。

成長株命さん、ありがとうございます。
シグマクシスの 分析、少しお待ちください。
DVxは、「体に埋め込まれた機器の長期的なサポートニーズ」がポイントですので、簡単にはひっくり返らないと思います。影響があったとしても2、3年ぐらいの時間がかかるでしょうね。

とは言うものの強みが社長や社員となる企業は分析が難しく、不得意ですね。

成長株命さん、6088シグマクシス分析しました。が、全くピンと来ませんでした。2.0です。
成長も横ばい、PERは高め(来期PER28.6)、競争優位も感じません。コンサル業なので利益率がそこそこあるぐらいしか良いところが見つけられません。

成長株命さんが考えるストーリーなどがありましたら教えていただければと思います。

すぽさん、

分析ありがとう御座います。 購入した当時はM&Aキャピタルパートナーズの様なプラットフォーム+コンサルを専門とする企業で、大企業も多数顧客にもっていたので、緩やかに成長をしていくと判断していたのですが、
最近は思ったよりも利益率が高くなく、おっしゃられるとおり、競争優位も感じられなく、IR情報をみても方向性が理解できませんでしたので、分析をお願いしました。思った以上の酷評に自分の分析力のなさと、売却する決心がつきました。有り難う御座いました・・・・

すぽさん、
ブログをいつも楽しみに拝見しております。すぽさんのアプローチと慧眼は大変参考になります。
さて、私の持ち株の一つで、賃貸住宅のサブリースをメイン事業にしている3276日本管理センターなのですが、以下の理由で非常に有望かなと思っております。
① 賃貸管理物件を順調に積み上げており、そこから安定的な収益を得るストック型ビジネス
② デベロッパーやリフォーム業者、管理業者等のパートナー網を広げており、そこからビジネス機会を獲得するネットワークの強み
③ 大きな資本を必要とせず、借入は僅少で、保険でのリスクヘッジもあり、安定的経営
④ 有能かつ積極的な経営リーダーシップ
これまでの実績としても大きな成長を続けており、まだまだ成長の余地があると思われますが、PERはまだ15倍未満で魅力的に思えます。
すぽさんでしたら、どのように評価されますか。ご意見頂けますと幸いです。

くっぴーさん、3276日本管理センター分析しました。不動産業界はあまり好きになれないのですが、社長の武藤さんの優秀さに驚きました。不信が蔓延る市場にまっとうなアプローチをとることで成長できているようです。4.0です。

サブリース業の最大の不安要素は、リーマンショックなどによる賃料・入居率の下落です。ちょっとした下落でも、積み上げたストック(賃貸管理物件)は、資産ではなく負債に変わり、倒産するほどの深刻なダメージを受けます。
この企業はSSL(スーパーサブリース)という、大家・銀行・保険会社・企業にバランスよく責任を持ってもらうスキームによってこのリスクを極小化しています。
このスキームは企業を守るためでもありますが、関わっている利害関係者は本来は一蓮托生であることを考えると、全員にプラスです。
売上・利益も20%成長を続けており今後も期待が持てます。来期PER14.2です。
もちろん市場環境悪化によって減益となる可能性はありますが、一定程度におさまるでしょう。不動産業界で生き抜ける知恵が備わっている企業だと思います。

すぽさん、分析とコメントありがとうございました。
武藤社長の本も買って読みましたが、入居率を上げる知恵・知識のある経営者だと思いました。今はポートフォリオの5%程度保有ですが、もう少し買い増すことも考えています。
他にすぽさんと重なっている銘柄はFPG(4%程度)と日本M&A(4%程度)ですが、この2社もすばらしい企業ですね。最近の増資や売出で安くなったところで買えたのでラッキーだったと思っています。特にFPGは法人税減税もFPGの商品ニーズにつながる良い材料になると思っているのでもう少し買い増そうと思っています。

すぽさん。始めまして。ラーメンと申します。
持ち株の分析をお願いしたいのですが、宜しいでしょうか?
8097三愛石油です。
PERやPBRはかなり割安圏だと思います。
宜しくお願いします。

ラーメンさん、質問ありがとうございます。

前提としてお伝えしておきますが、私は「成長、ビジネスモデル、割安」の3つを軸に企業分析をしており、特に成長を重視しています。詳しくは左のウェブページなどをご覧ください。

8079三愛石油ですが、成長とビジネスモデルに欠ける企業で、投資対象にできません。1.5です。
三愛石油はいわゆるガソリンスタンド事業などを中心とする企業です。ガソリンはどこから買っても差がありません。このため差別化がほとんどできず、利益はほぼゼロに収斂します。成長面も判断しようがありません。投資家にとっては売上よりも利益ですが、その利益は、ゼロ近辺の小さな幅の中で上がったり下がったりしているだけです。
株価は来期PER13.6、PBR0.66ですが、成長力を考えると割安と思いません。
株価は急騰しているようですが、今後利益が増えるような企業には見えません。

酷評で申し訳ありません・・。他の方に聞いていただいた方がよいかもしれません。

すぽさん、分析ありがとうございます。
なるほど…すぽさんとしては投資対象にならないのですね。
私の見通しが甘かったようです;
買値より少し少し下がってしまっているので、
傷の浅い内に売って別銘柄に回そうと思います。
FPG、かなり良い銘柄ですね。
増資直後で少し下げていますが、マイナス要因にならない増資と言うことですし、
購入してみようと思います。
ブログの記事が大変詳しくて、参考になります。
これからも拝見させて頂きますので、宜しくお願いします。

すぽさん、こんばんは。
銘柄分析を、お願い出来るでしょうか?
2196 エスクリ です。
ブライダル施設を展開する企業で、
ここ数年継続して利益を上げており、
株価からみても成長と割安はクリアしていると思うのですが、
逆に「なぜ成長出来ているのか(利益を出せているのか)」が正直なところ、分かりません。
決算説明資料など見てみましたが、
他社の対しての強力な(明確な)優位性は、私には見つけられませんでした。
私としては、「しっかり成長しているのなら、そのノウハウを持っているはず」
と思っているのですが、
すぽさんから見ると、この企業にビジネスモデルは存在するのでしょうか?
ご意見頂けると幸いです。

>ラーメンさん

ラーメンさんは、ゆうゆーさんのブログでも積極的にコメントされていますが、なぜ、エスクリの分析を、ゆうゆーさんのブログで質問されないのでしょうか?
そもそも、エスクリはゆうゆーさんの保有銘柄なので、優位性についても、ゆうゆーさんのブログで説明されていますよね。
セカンドオピニオンを受けたいという事でしょうか?

ゆうゆーさんのスタンスは、
エスクリの優位性はよくわからないけど、ずっと好業績なんだから何かあるんだろう。
というものなので、ゆうゆーさんには聞けないでしょう。

ちなみに私はエスクリの優位性は社長だと思っています(笑)
ウエディングはガチンコ人材勝負の業界なので、物理的な優位性を持つのは不可能だと思っています。
ということは、社長が優秀であることしか他社との差別化を図ることはできない訳で・・・。

>>ずぼさん
お名前が微妙に違っていますが、すぽさんで宜しいのでしょうか?
それとも、誰かのなりすましなのでしょうか?
すぽさんご本人であった場合には、大変申し訳ありません。

ここの過去記事を見ると、まりもさんの例がありますので、
ゆうゆーさん銘柄の分析依頼も普通にあるのだと思いましたが……

連投すいません。
ゆうゆーさんの分析だと、大体AKIさんの書いた通りで、明確な優位性は出ていません。
(このあたりはの議論は、恐縮ですが当該記事をご覧下さい)
それで、過去にまりもさんがDVXで私と大体同じ質問をなされていたので、
「すぽさんの眼で見ると何か新しく分かるかも」と思い分析をお願いしました。

ラーメンさん、こんにちは。すぽです。ずぼさんは私とは別の方です。

エスクリは分析中ですので少しお待ちくださいね。
企業分析は本気で行っていますので、それなりにエネルギーも使います。ずぼさんはその辺りを慮る意図で書かれたのかもしれませんね。

すっとビジネスモデルが見えませんので、ちょっと苦労するかもしれません。

すぽさん、おはようございます。ラーメンです。
すぽさんとは別の方だったのですね。名前が良く似ていたので戸惑いました;

なるほど、ずぼさんはそういう意図で書かれたのかもしれないのですね。
だとしたら失礼なことを致しましたm(_ _)m

分析はゆっくり、お時間のあるときで構いませんので(^^;)
お手数ですが、宜しくお願い致します。

3276日本管理センターは前から注目していましたが、
社長のプレゼンを聞いたら矢も盾もたまらず買っちゃいました。
サ高住はゆくゆくは業界一位のメッセージを抜くのではないでしょうか。
向こう20年間は人口減、世帯数増の賃貸業界に追い風らしいですから
武藤社長の手腕に賭けてみようと思いました。

ラーメンさん、お待たせしました。エスクリ分析できました。3.5に近い4.0です。

エスクリの分析でずっと考えていたのは「縮小市場でのエスクリの急成長をどう捉えるか」ということです。
結婚式は個人の嗜好性が強い商品です。扱う金額は大きく違いますが、アパレルや飲食業に近いのかもしれません。例えばラーメン業界では、一風堂のような企業が独自の「美味しさ」によって市場トレンドと無関係に繁盛できるように、エスクリは、ブライダル業界の中で、「行きたい」と思える素敵な商品を提供し成長している、と捉えることができそうです。また、ブームが少しずつ移り変わっていく点も似ています。

エスクリの強みは「経営力」としか言いようがありません。選びたくなるようなオシャレで素敵な「商品力」、それを支える「人材(育成)力」、システム化された「社内プロセス」といった、企業全体にわたる総合力が秀でています。この辺はAKIさんとほぼ同じ結論です。

もう一点だけ気になるポイントは、ブライダルは「新しい方(新規参入)が有利」な業界だと言うことです。建物も新しいことで強みが生まれますし、トレンドにそった商品もつくれます。古くなった建物を抱える企業は、その勢いに対応できません。ホテルの例ですが赤坂プリンスホテルというバブル時に隆盛を極めたホテルも、2011年にひっそりと閉館しました。
要するに起業初期の10年間は背負うものがなく、強みだけで戦えますが、その後は弱みに変わった資産を背負いながら戦うことになるということです。
そう考えると、今のブライダル業界も「昔ながらのホテルウェディング」のスタイルが飽きられてしまったが既存のホテルに打つ手はなく、T&Gやエスクリといった新興企業が新しくおしゃれなスタイルでブームに乗っているという構図が見えてきます。

来期PERは7.7で激安です。少なくともあと5年ぐらいは勝ち続けられそうですのでよい投資先だと思います。
岩本社長は「施設は廃れるので、人材だ」とおっしゃっていますが、私は廃れた時に重要なのは「人材」よりも、「古くなったハコをどう手放せるか」ではないかと思います。

まりもさん、コメントありがとうございます。

日本管理センター買いましたか。武藤社長は心惹かれる経営者ですよね。私もPF外で少し買おうかな。

すぽさん、ありがとうございます。
とんでもなく細かな分析、流石です。感服しましたm(_ _)m
疑問も払拭出来て、かなり優秀と言うことも改めて分かりました。
どうもありがとうございました。

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