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2014-03-21

下落時の感情に負けないために、分析する

企業分析依頼が一段落したので、久々にエントリです。

ここしばらく株価が下落しています。過去1年以上ほぼ切れ間なく上がり続けていたため、下落中の感情を忘れかけていましたが、こういう時はなんとも不安な気持ちが湧き上がるものです。

  • 今日売ったほうが損が少なくなるのではないか   
  • この株にバッドニュースでも起きたのではないか
  • とにかく我慢すれば、回復するはずだ

様々な気持ちが膨らみます。

サルに負ける不思議

「プロスペクト理論」という、投資の世界では有名な理論がありますが、人間は「負け」を認めるのが非常に嫌いな生き物であるため、

  • 負けてる時(損が出ている時)は、損切りの確定をためらう
  • 勝っている時(利益が出ている時)は、少しでもいいので早く利益確定をしたがる

という、非合理な判断をします。このため、感情に身を委ねたまま投資をすると、全く感情・思考を入れない売買(例えばサルの売買)にも負けてしまいます。

こういう下落局面で勝つために必要なのは、感情に揺れない意志を持つことです。短期トレーダーが「損切り」をルールにしているのも一つの方法ですが、私は「中期的な企業の業績見通し」を、心の拠り所にする投資スタイルをとっています。
皆さんから色々な企業分析をさせて頂いている中で、(少し申し訳ないなと思いつつ)オブラートに包まず辛口な評価をしているのは、この見通しに強い確信が持てないと、感情に勝てないと思っているからです。評価3.0程度の見通しでは、安心して長期保有できないのです。

今私が保有している株(インフォマートとM&A以外)は、どれも「成長、ビジネスモデル、割安」を満たしており、株価が下落するほど四半期決算が楽しみになる銘柄です。業績に信頼があると、株価下落も恐怖というより、バーゲンセールに見えてきます。

インデックス投資に勝つ中長期投資のために、良い銘柄を持つことは何より大切ですが、もうひとつ、下落の感情に負けない胆力が必要になります。下落に憔悴し、小さな利益を確定してしまう、感情的な投資家では、サルにも勝てません。

私の「成長、ビジネスモデル、割安」の投資スタイルは、よい企業を探しているだけではなく、サルに負けない理性的な投資をするためでもあるのです。

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投資一般」カテゴリの記事

コメント

すぽさんお疲れ様です。

確かに最近の東京マーケットは不安定で投資家の心理にも迷いが出そうですね。

ただ、こういう時にどういった行動をとるのかで、自分が投資をしているのか、投機になっているのかが判断できる相場なのかな~、と思いますね。

極端な話、中長期投資をしているのであれば、企業の株価なんて買う時以外は全く確認しなくていいと思うんですよね。そのかわり、投資している企業のHPやIRに毎日目を通すのが、真の投資家の姿じゃないのかなと。

投資家は、株価(需給)の変化で動くのではなく、企業(業績)の変化で動くべきかと。

まあこれを実践するにはすぽさんの分析力と銘柄選別の力が必要なんですよね。
なのでこれからもよろしくお願いします。←こんな他力本願でいけるのか? ^^;汗

初めて投稿させていただきます。
昨年から投資を始めた者でして、こういった乱高下する相場に不安を感じております。非合理な行動を取らないような強い心と、それを担保する確固たる投資の根拠が非常に重要だと強く感じております。
よろしければ、銘柄の分析をお願いできませんでしょうか。
3669モバイルクリエイト という会社です。
移動体管理システムの通信・アプリケーションサービスの提供を行う会社で、2016年5月にあるアナログ無線のデジタル化に伴う需要拡大が期待でき、また毎月の通信料や保守サービス料が入ってくるというストックビジネスの面もあり、成長性が高いと思うのですが、いかがでしょうか。よろしくお願いいたします。

THさん、こんにちは。

>中長期投資をしているのであれば、企業の株価なんて買う時以外は全く確認しなくていいと思うんですよね。

おっしゃる通りです。長々とエントリを書いてしまいましたが、本当に言いたいことはこれだけですね。

STさん、分析お待ちくださいね。

新興銘柄の暴落は外人売りの需給の問題とはっきりしているので
ファンダメンタルズがしっかりしている銘柄は安心して保有できますね。
僕はすぽさんのアドバイスを受けて、アイスタイル一点買いを見直しました。
いくら良い銘柄でも、一寸先は闇で、全てを失うリスクを取る必要はないですからね。
これからは多少の分散を心掛けようと思います。
おそらく分散した方が上がろうが下がろうが、辛抱強く保有できますし。
これからもこちらのブログから勉強させて頂きます。
感謝します。

はじめまして、いつも素晴らしい情報ありがとうございます。
自分も、ビジネスモデルに優れた企業を探して投資をしてましたが、割安の基準が明確でなく、このブログが非常に参考になりました。
ちなみに、エムスリー、リブセンスはうまくいったものの、インフォマート、SMSは割安さに自信がなく、見送ってしまい後悔してます。
また、シュッピンは参考にして、購入しました。
お時間あるときに、下記、企業をご評価お願します。
いずれも、それぞれの分野でNO.1企業で、成長性は高いのですが、プラットフォーム型ビジネス等に比べると参入障壁が高くなく、迷ってます。
1717明豊、2751テンポ、6050イーガーディアンです。
最初の2つはお好きでない領域かもしれませんが、よろしくお願いします。

STさん、3669モバイルクリエイト分析できました。成長著しい企業ですが、中長期の絵が見えないですね。2.5です。

3669モバイルクリエイトは、業務用無線システム販売などを中心とする企業です。最近はボイスパケットトランシーバーというデジタル通信網を使った商品が、アナログ無線廃止(2016年5月廃止)対応のオンリーワン商品となったため大ヒットし、目覚ましい勢いで成長しています。(売上2012 18億→2013 28億→2014予測 42億)
ただ、継続的な市場拡大というよりも、特需的な要素が強く、例えば3年後に今期予測の40億の売上が担保できるかさえ不透明です。IR資料ではストックビジネスを強調していますが、ストックビジネスは売上の2〜3割程度で、7割以上は売り切りの普通のビジネスです。株価は来期PER42.5。既にSクラスです。
業績の反転が懸念される怖い株だと思います。短期的には人気が出ているようなので、派手な動きをするかもしれませんが。

まりもさん

アイスタイル一点買いを見直したのは、よいご決断だと思います。
株主が抱えている本質的なリスクは非常に大きく、例えば3銘柄に分散するだけでもリスクは大幅に減少します。
東京電力の件は私として驚愕の出来事でした。日本一安全な株として君臨し、地震などの天災は「免責される」という法律までつくり、守りも完璧にしていたはずの企業が、世論により免責の法律を主張できない状況になるという、全く予想できない展開になったのです。
このことを考えれば、分散投資はマストと考えるべきだと思います。

どきどきさん、分析はしばらくお待ちくださいね。

すぽさん

早速の分析ありがとうございました。
中長期という観点では不透明な部分が多いということですね。勉強になりました。今後は良い銘柄を見つけられるよう精進したいと思います。ブログも参考にさせていただきます。
重ねて御礼申し上げます。

どきどきさん、1件ずつ分析させてください。
まずは1717名豊ファシリティワークスです。ちょっと分析に苦労しましたが、3.5です。

明豊ファシリティワークスは、CM(コンストラクションマネジメント)と呼ばれる建築コンサルを中心とする企業です。
①コンサル料だけもらうピュアCM(売上小、粗利大)と、②建築全体を売上とするアットリスクCM(売上大、粗利小)、の2つの事業が混在していて、毎年その比率が大きく変わるため、経年の比較が非常に難しい企業です。
IRのページのフィスコの企業分析資料にも記載がありましたが、「経常利益」が本質的な実力が見える指標になると思います。以下、経常利益の推移です。

2011 6,900万円
2012 1.5億
2013 1.8億
2014予 3.5億円

企業の拠点変更などに関して、この明豊がコンサルとして入ることで、トータルコストが下がるというビジネスを展開しています。
このビジネスのパイオニアとして、市場を広げており、大企業なども利用しています。
ビジネスモデルが強力という訳ではありませんが、自社で市場を切り開いているため、競争という点では強みがあります。
また、このようなコンサルを利用している企業はまだまだ少なく、市場余地という視点では安心できる企業です。

株価は来期PER12.6です。本当の実力がIR上わかりづらいためか、割安です。
本当に市場が広がり続けるのか、競争は激化しないかといった懸念は多少残りますが、大企業からのリピート案件も入っているようで、顧客が納得して利用できている様子が見て取れます。ビジネスモデルが弱いので4.0はつけるのをためらいますが、成長力の見通しは期待できると思います。

すぽさん

早速の分析ありがとうございます。
明豊ファシリティワークスは、やっぱり成長力はあるものの、確固たるビジネスモデルはないということでしょうね。少し保有している分は持っておくことにします。
2つの事業を分析していなかったので、その視点は非常に参考になりました。

残る2つの銘柄は現在もってないのですが、ここ最近気になっているものです。
引き続き、分析いただけたら嬉しく思います。

今後も、ブログ楽しみにしてます。

どきどきさん、2751テンポスバスターズ分析できました。3.5です。

テンポスは、①中古厨房機器販売を軸にして→②飲食業コンサル→③飲食業経営と業務を拡大しながら成長している企業です。①はプラットフォーム型に近いビジネスで、シェアトップで非常に安定しています(粗利も大)。
②③は、大きな強みは感じませんが、①の強みを活かしながら緩やかに競争優位を築いています。
経営難だった「あさくま」を買収し、業績を回復させたことはトピックです。今後もこのパターンが続くなら、飲食業買収を軸にした成長が見込めます。ただ、飲食業は競争の激しい業界ですので楽観は禁物です。
株価は来期PER10.5と割安です。株価に成長は織り込まれていないようなので、大けがはなさそうです。M&A戦略がうまくいけばラッキーぐらいで、気楽に保有するならいいかもしれません。

どきどきさん、6050イーガーディアンです。 2.5です。

イーガーディアンは掲示板等の監視事業を中心とする企業です。業績がパッとしません。売上は5%程度成長していますが、営業利益率が安定しません。IRでは先行投資など理由が書かれていますが、要するにビジネスモデルがしっかりしていないということです。来期PERも20.5で取り立てて割安ではありません。

業務内容は目を引くのですが、意外に凡庸な業績です。

すぽさん
忙しいところ、3銘柄の分析ありがとうございました。
やはり、業績がよいといっても、ビジネスモデルが、優秀という、わけでもないんですね。改めて実感しました。
今後も、ブログ楽しみにしてます。

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